旅の話その5





    はいさい。やっと首里んかいちゃーぴたん。
    なまからわったー首里ぬ中あっちょーん話さびら。
   (こんちは。やっと首里に来たんでわだ。今からわいやが首里の中を歩いた
      話をするけんな。)        
                        
    タクシーを探すことんなったんやけんど、場所が那覇でいっちゃんの繁華
   街(と個人的に思うとう)国際通りやけんすぐぃ見つかりました。いっぱい
   走っとります。こっちから手ぇ挙げて合図したぁ、っちゅうか、乗りたいな〜
   っちゅういう顔して、空車と思うタクシーの運転手さんの顔をじーっと見よ
   ったら車歩かしてくれるんよね。
    ほいで、もぅいっぱつ合図したぁ、わいや3名の前でぴたっと止まってく
   れました。

    そそくさとタクシーに乗り込み、一路首里へ。

    で、着いたよ〜。首里城。

    再建されて間がないっちゅうんもあるんやろうけど、とにかく綺麗やねぇ。
    漆の香りがなんともいえまへん。
    ほんで、本土にあるような寺社仏閣とはぜんぜんちゃいます。パンフレッ
   トにも書いてありましたけんど、首里城見てわいがイメージしたもんは、中
   国の紫禁城でした。
    みなはんようしっとうラストエンペラーっちゅう映画に出てくる紫禁城の
   内部。もちろんわいは中国は行ったことやないけん、映像見て思うただけの
   表現になりますが、規模の違いはあるけんど、大変似通っているなあ思いま
   した。
    雑誌やで見た首里城が、今わいのまん前にある・・・。
    ほれが、写真で見た全くほのまんまなんよね。ただ、古写真にある昔の首
   里城とは一部違いもあるようやねえ。うちなーは、過去にいろんな事があっ
   たんですが、ほのことが残念でしかたがありません。
    わいやは中の案内をみもって、てくてくと歩いていきましたが、出る言葉
   やないし、ただただ感心するばかり。
    夢見心地の状態で首里城から出てきて、はっと気がついたぁほこに大きな
   門が・・・。
    首里城と言えば守礼の門。肝心な物をみてないなあと思うとりましたが、
   ほのシンボルと言うべきもんを、裏側から見よったんでした。もちろん、
   正面に回って、写真をぱちり。

     わい  「これじゃ〜。これが守礼の門じゃ〜。これを見んことには話にな
         らん。」
         (これだよ。これが守礼の門だよ。これを見ないことには話になら
         ない。)
     2名  「ほうじゃなあ〜。」(そうだなあ。)

    やっぱり写真は写真でしかないねぇ。観光の醍醐味は、名所旧跡を、自分
   の足で踏みしめて、目ぇで見、耳で聞き、手ぇでさわって、ほの空気を呼吸
   することです。
    これこそが大事なことだと痛感した次第です。

    ふと時間が気になり、時計を見ると、午後1時30分あとでした。
                           
    首里城を後にして、また国際通りぃ戻ってきましたが、なにぶん、無計画
   に出てきてしもうたもんやけん、どこへ行っていいものかわからず、結局そ
   れぞれが国際通り周辺を散策することんなりました。

    一人歩きの良さは、人の意見に左右されず、気の赴くままにどこいでも行
   けること。もちろん、ほれだけに起こる出来事ぜんぶが自分の責任になりま
   すが、発見するもんはほれ以上です。

(続く)



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最終更新日 2000.08.14