SHARP NM−350−X16





 パソコンにもそこそこ慣れてきて(だれだ、うそつきなんていってるのはプンプン)、
今ここにあるようなホームページを作ったり、ちょこちょこと活動できるようになりまし
た。また、周りも変化がありまして、なんだかんだといいながら、ワープロを使う人が増
えてきて、喜ばしい環境になりつつあります。
今現在、「インターネットが世界を変える」といっても、何の疑問も感じないでしょうね。
現に変わっているのですから。

 でも、これが4年ほど前だと決してそうではありませんでした。
 かのローリングストーンズが、世界的なネットワーク、インターネットを使用して世界
各国にライブ中継を行ったというニュースが世界を駆けめぐって物議を呼んだのは周知の
通りです。(私がインターネットに興味を持ったのはこのころですが)
 
 この当時、有線での連絡手段といえば、NTTの回線を使用してというのが当たり前で、
特に海外との通信は、超高額な国際電話を使う、というのが世間の常識でしたので、イン
ターネットも国際電話の亜流ではないのか、という誤認に始まって、そのものの生い立ち
の説明には苦労しました。
 そもそも、学術研究用の専用線であったものが、冷戦時の防衛戦略の道具に使用された
こと、冷戦終結後、民間(商業利用)への解放がなされ、そして今日に至っている、その
コンテンツの変遷を説明するのが一苦労で、人に聞かれて説明しても、まず間違いなく理
解されず

      インターネットをやっている
         
      なにかやっているが理解できない

      あやしげな暗号(専門用語のこと)を使っている
 
      あいつは変わっているぞ

      ***の回し者じゃないのか

などというレッテルとともに白眼視されるのが現実でした。そこらへんのパソコン通信と
は根本的に違うのですよね。
      
      そんなことをしてなんになる
 
      そんなあやしいもので世界が変わるものか

      おまえ、すこしおかしいんじゃないか   

と、ずいぶんとひどい扱いを受けてきました。             
 そんなわけで、コンピューターにしろ、ネットワークにしろ、便利なものには違いない
のですが、理解できるだけの資質を持たない者(個人的に私を嫌っている者)は、何かに
つけて、迫害しようとするのですよね。多勢に無勢ということは、以前に言ったことです
が、その迫害をおそれて、私以上に技術も知識もあるのに、その技の発覚をおそれて、無
知な一人の人間を振る舞う人も知っております。  
 何事にも必ず「負」の部分が存在するわけでありまして、それに翻弄されている人も多
いのではないでしょうか? もっとも、競争社会に生きるメーカー関係の人には無縁な話
でしょうが、金融とか、公務所といったところでは、保守に走って、新しいものをとりい
れる「チャレンジ」の部分を持ち得ないのが現実のようです。
 
 で、ノートパソコンです。
 これからはモパイルが大前提ということは、現在の状況を見ると不可避と思えるのです
が、そう思っていない人もたくさんおりまして、うちのベースにパソコンを持っていくな
んていうことは、キリシタンが十字架を持って、大名の前に行くようなものです。ですが、
いつまでも穴蔵にこもっているわけにはいかない。
 自分自身への投資として、平成10年3月、ノートパソコンを購入、思い切って、ベー
スにパソコンを持っていくことにしたのです。
 これが、
      
      Sharp NM350−X16 

です。

 いわずもがな、慣れるのに若干の時間を要しましたが、ワープロなどとは大違い、その
拡張性、機動性には目を見張るものがありました。得た情報を自宅に持ち帰り、LANで
メインクライアントに接続、転送して一元管理、そしてまたノートに戻す、それをベース
に持っていき、さらに用務に生かす・・・。
 
 また、PIAFSのモニターに応募し、PHSでインターネットに接続、必要な情報の
収集も、かつては自宅でしかできなかったものが、場所を問わずリアルタイムでできるよ
うになりました。

 でも、私を理解する気のない者にはそんな作業が「悪魔の儀式」にでも見えるのか、中
傷する声もちらほらと聞こえてきました。

      パソコンで遊んでないで仕事をしろ、と・・・
      (ちゃんとやってるよ、わかっていないのはおまえだ)         

 思っていたとおりのことで、さすがに「踏み絵」まではさせられませんでしたが、この
一部の「白い目」には耐え難いものがありました。ただ、以前と違ったことは、わずかな
がらパソコン人口が増えており、私と同じように、仕事にパソコンを駆使している人がい
ることでした。
 これは強い味方でした。また、私も、試験運用の段階から、ワンステップすすみ、ちょ
こちょこと実績もあげるようになると、頭から否定するわけにもいかなくなる。
 そうする間に世間では、インターネット対応の携帯電話が発売され、パソコンのコマー
シャルも、車の宣伝をするかのごとくテレビから流れている。そして、かつて「悪魔の化
身(笑)」であった私に、単なる冷やかしではなく、真剣に

      「パソコンを教えてくれ。」

      「インターネットっていったい何なの。教えて。」   

と問いかける人が多数現れたのです。まさしく「青天の霹靂」でした。

 かつての「気ちがい変人」が「パソコンの先生」です。

      いったいどうなっているんだろう。

と、疑心暗鬼にかられながらも、私に好意を寄せてくれる人には、それなりに教示するよ
うになりました。(ただ、都合よく利用されているという感もなきにしもあらずですが、
そういう奴の態度って、妙にふてぶてしいからすぐにわかります。。。おい、そこのおま
え、あんたのことだよ!)

 つまり、かつての変人が、先端分野を開拓したフロンティアとして認められる存在にな
ってきたということなのです。

 でも、一度受けた苦痛って、なかなか忘れられるものではない。懐疑心は消えることは
ないでしょうが、さらに知識と技術を磨いて、前向きに進みたいとは思います。



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最終更新日 1999.08.22