まえからパソコンに興味があって、ほしいなあ、って思いよったんやけど、（わいが高
校生ん時ですわ）あんときのパソコンは、ベーシックが主流で、プログラミングからはじ
まって、動作させるんには、えらいマンパワーを必要とするもんでした。
今では当たり前のマウス、この当時マウスが付属しとるもんは、標準価格が１００万円
を遙かに超えるもんで、当時学生のわいが手にするやて夢のまた夢・・・。
このころは、ＮＥＣは、８８０１シリーズから、９８０１シリーズに移行しよったころ
で、アーケードゲームがメジャーな分野になりかけよったころでな、バルーン、ギャラク
シアン、ポールポジション、パックマン、平安京エイリアン、ほんで大傑作（と個人的に
思いよる）ゼビウスやがゲームセンターにどせまいとこに並べられとった頃やったんです
わ。
ゲームセンターはよう通うたけど、当時ゼビウスをプログラミングしたＥＢＩＺＯＯ氏
にあこがれたりしたけんど、所詮別世界の人間のことやけん、妙なとこで割り切ったりも
しとりました。
その後、現在の職場で勤務するようんなって、パソコンの類とは無縁の生活を送いより
ましたんやけど、ある日突然、職場の先輩から、
「ワープロ買うたんやけど、うまいこと使えんけん、もういらんけん安うに買うてくれ
へんか？」
と話を持ちかけられたんですわ。ほんときに学生時代の時んこと思いだして、これはええ
機会やと思て、
「ええ、かんまんでよ。」
っちゅうことで、二つ返事でオーケーを出したんです。
とりあえず、先輩の住んどる寮にワープロを取りに行って、もう梱包されとったもんを
自宅に持って帰って、箱から機械を取り出したんです。
東芝 ＲＵＰＯ ＪＷ１００Ｅ
これが、わいが最初に手にしたＯＡ機器やったんです。
ほんでも、最初は何するっちゅう目的やのうて、適当な文字入力して、ほれを変換させ
て遊んびょるんが実際やった。
キーの配置もわからいで、かなの「ぬ」とか「む」を探すんに１分以上かかったり、と
にかくひどかったなあ。ほんでもこんとき、誰にも言われんでもひらがな入力から入った
んはラッキーやった。こんときかな入力覚えたんが、後々効果を発揮することになるんで
す。
ほのあと、仕事で簡単な書類を作り始めたんやけんど、こんときは、ワープロの類は超
マイナーで、書類作成はぜんぶ手書き。ちょいちょいワープロで作成した書類を提出して
も、無視されてまうっちゅう、ぜんぜん信じれんような事態がつい数年前まであったんで
よ。
ほなけん、このころは、個人の日程とか、ほとんど表にでえへん書類から作成を始めた
んでよ。
ほのうち、このワープロに簡単な表計算機能があるっちゅうんがわかって、毎月の決算
に使えんかいな、と思うたんやけど、縦横の合計しかできへんけん、本格的な表計算機能
を持っとる新しいワープロを購入したんですわ。
これが、いまも使いよる
東芝 ＲＵＰＯ ＪＷ９８ＵＰⅡ
です。これは、ロータス１２３を搭載した機種で、こんときに最小限のフォーマットを構
成し、決算報告のまとめなどを始めたんよ。ほなけんどまだまだ氷河期の時代やけんな、
あんまり受けが良うのうて、評価を受けるどころか、変人扱いされることがちょういちょ
いあってな、どけたくそわるい思いをしながらも、決算報告のためのフォーマットを完成
させたんじゃわ。
いやぁ～、自画自賛ではないんやけんど、ごっつい便利やった。当たり前のことなんや
けど、毎日１０分程度の入力で月末には答えがでとる。ほんで、報告書の様式にあわせて
マクロを設定しといたら、わずか数分で書類が完成するんでよ。
「こんな便利なもんの価値がどしてわからんのだろか？」
やゆうたって、自分の置かれとる立場では、どないすることもできんで、ほれにほんなも
んを発表する機会やほとんどのうて、悶々とした日々を過ごしよりました。
ほんな時、わいの後輩でファミリーコンピュータを持っとんがおってやな、ほれに触発
されて、年甲斐もなしに買うてしまいました。まあ、昔取った杵柄で・・・、と、思とっ
たら、指がいっちょも動かん、キャラクターの動きに目がついていけへん、ほのうちに吐
き気を催して、さぶいぼが出ました。ほんときに思いましたわ。
当時２６歳でしたが、
「脳味噌は、使わんと確実にさび付いてくる」
もっとも、このあと、徹夜する日がしばらく続いたんやけど・・・。ほんでも、こんと
きにさびついた頭を活性化させたんが、後々功を奏するわけなんじゃな。
ほれに、これはわいの履歴にも書いとうけんど、アマチュア無線局を開局したときと重
なっとってやな、無線局を開局したら、必ず
無線業務日誌
というやつをつけんといかんのです。最初のうちは、専用のノートにつけよるだけやけん
どが交信局数が多んなったら、検索に手間がかかるんよ。ほんで、これもワープロについ
とるロータスで管理し始めたんですわ。最初は便利やなあと思とったんですが、職場で使
う決算やとは大違い、単純なデータの数がめちゃくちゃ多うて、計算がごっつい遅い。ま
たほの上限数も少ない。ほんで、これまた同時期に始めたパソコン通信やけんど、ワープ
ロでは転送が遅い（１２００ｂｐｓ）、フリーソフトがダウンロードできへん、パソコン
通信の仲間内からも、
「なんなほのボーレートは」
やゆうて馬鹿にされる始末。
パケットでは、とんだトラブルに巻き込まれてえらい目におうたんは周知の通りですが、
これまた同時期なんですわ。(^^;
（あんときは、ワープロでパケットをやっとったんでよ。へへ）
仕事で悔しい思いをして、何で趣味の世界まで馬鹿にされなあかんので？
まあ、ボーレートっちゅうもんは、外付けのモデムを買うてくれば事足りるけん、社会
人の強みで、ちゅうか、半ばやけくそで、当時最速の、
２８８００ｂｐｓ
のモデムをすぐに買うて、使い始めたんです。まだこのころは２４００が主流で、２４０
０が１０人おったら、１、２人が９６００とか、１４４００のモデムを使いよる程度やけ
ん、これがどれくらいの速さかようわかると思います。周囲の驚きも筆舌しがたいもんで
した。
いやあ、速い速い！ 恐ろしく速い。ワープロがついてこれんくらい速い。ほんでも、
社会人の武器（この場合、自由になるお金）を出してしもたけん、今度は、パソコン通信
で私をぱかにした連中がびびってしもうて、わいがネットにアクセスしたら、すぐに逃げ
出してログアウトしてしまうし、チャットの相手もしてくれへんようになったんですよ。
なんかさびしかったなあ。
これがほぼ４年前のことやね。
ほんなとき、分け隔てなしにわいのチャットの相手をしてくれよった当時大学生のねえ
ちゃんが、
「もういっそのことパソコンを買うたらどうですか。学生のうちと違うて、金銭的には
自由やと思いますけんど・・・。」
と勧められたんです。
もうこうなったら、お膳立ては十分やね。いやがおうでもパソコンを購入する状況にな
っとりました。
（続く）
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