ノイズサプレッサー





 自動車を新調しました。それにともなって、モービル用の新しいオールモード機も購
入しました。新車なので、電源の取り回しなど、あまり乗り気でないディーラーのスタ
ッフの尻をたたきつつセッティングし、試験電波が発射できるまでになりました。
 開局してから十余年、モービルではほとんどモードはFMでしたが、ここにきて、モ
ービルでのHFのモニターをするようになって困ったことが発生しました。それは、ノ
イズです。
 ノイズといっても、モービルの場合、イグニッション、オルターネーター、電装系と
いろいろですが、私の車の場合、ラジエーター、コンデンサーのファンからのノイズで
した。特に顕著なのが7メガで、明らかに空電とは違うノイズが59くらい出ています。
 車のエンジンを切ると、またファンが停止するとノイズが消えること、アンテナを外
すとノイズを拾わないことから、電動ファンそのものと配線コードからノイズを発して
おり、これをアンテナが受信していると思われました。
 いろいろと他のアマチュア無線家の記事を見ているうち、電動ファンには、ノイズサ
プレッサーを組み込めばノイズは激減するとの記事を発見しました。このノイズサプレ
ッサーで、モーター系の雑音に効果がありそうなのが、クラリオンとパイオニアから出
ていますが、許容電流が問題でした。私の車の電動ファンは、ディーラーからは社外秘
とのことでデータの提供はしていただけませんでしたが、サービスノートを見ると、ヒ
ューズの定格が、ラジエーターもコンデンサーも20Aとなっていました。これからす
ると、電動ファンの定格は、おそらく10A以上15A以下程度の電流であることが見
て取れました。そんなことから、ノイズサプレッサーについては、クラリオンの

        NSA−133−110

を入手しました。また、その電動ファンのコネクターも特殊なものを使用していて、デ
ィーラーに取り寄せを依頼してもできないとの返事でした。まあ、ネット上をくまなく
探すと同等のコネクターや関連部品を販売しているサイトを発見し、無事入手できまし
た。型番がはっきりしませんが、矢崎の

       X02MB 矢崎:7222-6423-30  X02FB 矢崎:7123-6423-30

です。金具や防水ゴムは関連部品をサイト内で検索すれば容易に発見できます。
 実際の取付ですが、車の電動ファンのコネクターのオスメスと、極性を間違わないよ
うにしながら、ノイズサプレッサーにコネクターを取り付けます。このとき、注文で大
失敗。コネクターの防水ゴムの発注数を間違えて、半分しかなかったことです。とりあ
えず、1セット作って、電動ファンに取り付けました。さて、緊張の通電です。イグニ
ッションをオンにすると、なんの問題もなく電動ファンが回っている。そしてエンジン
始動。ノイズサプレッサーが熱を持つわけでもなく、問題なく作動しているようです。
 そして、7メガのモニターです。対策をしていないコンデンサーファンが回っている
ことを考慮に入れても、ノイズが57位になっています。明らかに効果があるようです。
 防水ゴムの発注をかけていますので、最終報告は、防水ゴムが手元に届いてからにな
りそうです。

                                 2012.09.08記

2012.09.16追記
 
 防水ゴムが手元に届いたので、ノイズサプレッサーをもう1セット作り、コンデンサ
ーファンに組み込みました。で、エンジン始動してのモニターですが・・・。
 結果はほとんど変わらず。夜間で54〜56くらい。最初に取り付けた時によい感触
があったのですが、これは意外でした。その後、7メガのノイズについてネットで探っ
てみると、意外なことを知りました。
 どうも外国(P5? BY?)からの妨害電波、特にOTHレーダーというものの電
波らしいということのようです。しかし、それらしいものは7039か、7170あたりに聞こ
えている程度なんですけどね。ちょっと気になっていつもの大川原高原に行ってみたん
ですが、なんの電波的障害のないところでワッチすると、なにも受信していない周波数
で、ノイズが51〜53程度。空電以外のノイズはまずありません。
 やっぱり、というか、町中のガス給湯器とか湯沸かし器、ケーブルテレビのノイズ、
マンションなんかにある給水用のモーターetc. いろんなノイズの中で受信テスト
をしていたんだな、オイラは。
 まあ、これらノイズははっきりいってどうしようもないし、(対策は可能だが、手間
と時間がかかるし、理解されなければそれまで)町中ではUCアンカバーとでも思って
QROぎみに運用するしかなさそうです。
 

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最終更新日 2012.09.16